今回書いた「忘れ物」は、出かけた先で持って帰るのを忘れる「忘れ物」ではなくて、出先に持っていくのを忘れる「忘れ物」についてです。
ポンコツはチェックができない
子供の頃の馬はポンコツだったので悪目立ちすることが多かったのですが、悪目立ち原因の一つが「忘れ物」でした。「気をつけなさい」、「チェックしなさい」、「確認しなさい」と、先生や親に言われるのですが、そう言われてもそれを具体的にどうやってやるかわからないし、考える力もありませんでした。
そして教えて貰ったとしても「指さし確認」、「リストを作ってチェックする」などのざっくりした説明では足りませんでした。何故なら、「その行動の意味」がわかっていないからです。強制的にやらされたとしても「動作だけ」しかできないので、忘れ物のチェック自体はできません。
「普通考えたらわかるでしょ?」と出来る人は思うでしょうが、
それができないのがポンコツというものです😎
馬の忘れ物対策
馬も成長すると知恵と経験が溜まって、ポンコツ具合がマシになりました。忘れ物もいろいろ試行錯誤して、最終的には「リストを作ってチェックする」方法に落ち着きました。
出来る人にとっては「何当たり前のことを長々と説明してるねん」という内容ですが😅、馬と同じくポンk… 自力で対策を見つけるのに時間がかかりそうな人には役に立つかもしれないので、参考までに書いておきます。
始める前に準備するもの
まず、忘れ物チェックリスト用のノート(1日1~2ページ以内に収まるサイズ)を用意します。
リストを書く紙は、広告の裏のような終わったら捨てられる紙でも構わないのですが、習慣化できるまでは、後で見直せるようにノートにしとくと便利です。
ノートは1日(1回?)に1ページか見開き2ページに収まるとチェックしやすいですが、最初はどのくらい項目があるのかわからないので、A5、B5サイズくらいのを買っておいたらいいと思います。
忘れ物チェックの仕方
- 次の日に「忘れてはいけないモノ」のリストを作る。
後で見返せるように、読める字で書きましょう。
- リストにあるモノを、場所を決めて一か所に集める。
側に余計なものがあると、いらないものが混ざることがあるので、置く空間を作ってから集めましょう
- リストを見ながら、書いてあるものを一つずつ手で持って、そこにあるか確認する。
そこにあるのを確認したら、そのリスト項目にチェックを入れます。
- すぐ持ち運べるように鞄などに入れて一か所に固めておく。
朝起きて、ご飯を食べたら何も考えずにそこにあるものを持って出かけられるようにまとめておきます。
(3の確認作業をしながら、鞄に詰めていくのもありです。)
- 忘れ物があったら、その日のリストに赤字で追記する。
後で同じような用件で出かけるときに、見返すと忘れ物が減ります。
子ども用の忘れもの対策
子供の忘れ物チェックは、補助が必要
アメブロの投稿ネタは「子供がよくする忘れ物」だったので、「忘れ物が多い子供」を持つ親御さん向けの忘れ物対策を書いてみようと思います。
まず、子供は口で注意しただけで自力で忘れ物のチェックが出来るようにはならないと思います。馬が子供の頃、忘れ物のチェックができなかった理由を、細かく分けて書いてみると、
- 言われていることに対して理解力が足りてなかった。
- 経験がないことを補えるほどの思考力がなかった。
- できない複数作業を同時進行できるキャパがなかった。
- できないことでプレッシャーが増えてますますできなくなる負の連鎖。
だいたいこんな感じかなと思ってます。
前知識がゼロの作業をするときに、完全に一人だと不安を感じるのは子供だけではありません。会社などで、仕事でこういう作業にあてられる場合は、普通は補助が付きます。
人生の経験値が少ない子供の場合、なおさら自力だけで出来るようにはなるのは難しいので、忘れ物をチェックを出来るようになるためには誰かの補助が必要です。
特にチェック作業は誰かが補助してくれると楽になるうえ、安心感があります。というわけで、
忘れ物チェック作業が一人でできないようなら、
最初は誰かが補助してあげてください
忘れ物チェック:具体的な補助の仕方
1.次の日に「忘れてはいけないもの」のリストを作る。
ここから、「忘れ物チェックの仕方」の補助について説明していきます。「本人=子供」です。
1週間目 まず、翌日何が必要か一緒に話し合いながら「忘れてはいけないもの」のリストを作成します。
まずは本人には何が必要か考えることに集中してもらい、補助が本人が思いついた持ち物項目をノートに書いていきます。足りなさそうなら助言します。できれば、そのものズバリを教えるよりは、思い出すのを助ける方が良いです。
2週間目 話し合いは続行しつつ、本人にリストをノートを書いてもらいます。
忘れてそうな項目があれば、1週目と同じく助言します。
3週間目~4週目 翌日の持ち物を考えてリストを書き出すまで、本人一人でやってもらいます。
3週目は、その後のチェック作業は一緒にやるので、多少抜けがあっても問題ありません。ここは完全に一人でやってもらいます。
2.リストにあるモノを、場所を決めて一か所に集める。
初回 他の家族に邪魔にならないスペースを「持ち物集積所」として補助が決め、持ち物と関係がないものが混ざらないように、関係ないものを移動してスペースを空けてあげます。本人に作成したリストを持たせて、「持ち物集積所」に必要なものを集めてもらいます。当たり前ですが本人だけで用意できないものは手伝うなり出すなりしてください。綺麗に並べる必要はありません。積んでいけばいいだけです。
2回目以降 初回は場所を決めた「持ち物集積所」エリアに、補助がいらないものを片付けるなどしてスペースを作りましたが、2回目以降はスペースを作るところから本人にやってもらいます。後は初回同様、本人に持ち物を集めてもらいます。
3.リストにあるものを手で持って、そこにあるか確認する。
1週間目~2週目 集めた持ち物の前で、補助が持ち物を一つずつ読み上げます。本人は読み上げられた物を手に持ってもらって、そこにあることを補助に伝えます。補助はリストのその「物」のところにチェックを入れます。…この作業をリストが終わるまで繰り返します。
3週目~4週目 読み上げなしに、本人にリストを見ながら確認&チェックをしてもらいます。補助はその間見ているだけですが、側についていてもらえると安心すると思います。
4.すぐ持ち運べるように鞄などに入れて一か所に固めておく。
1週間目~2週目 3で全部持ち物があることが確認できたら、本人に翌日使う鞄などを用意して、すぐに持ち運べる荷物としてまとめ、「荷物置場」を決めておいて、まとめて置きます。(「荷物置場」は2の「持ち物集積所」と同じ場所でも別の場所でも構いません。
水筒や弁当など当日準備するものがあれば、リストノートをまとめた荷物の上に置いておき、3、4と同じように二人で一緒に当日確認&チェックして荷物に追加します。
3週間目~4週目 3と同じく、当日確認&チェックも本人にやってもらいます。
大人の場合、3の確認作業をしながら、鞄に入れていくと効率がいいですが、子供の場合は別々にした方が、混乱しません。3の確認作業をするときに、本人が自分で「鞄に入れていく」と言い出した場合は3と4同時進行でOKです。
5.忘れ物があったら、その日のリストに赤字で追記する。
1週間目~4週目 本人が自己申告しない場合は補助が聞いて、忘れ物があったら追記してあげます。その時大事なのは、
補助は忘れ物についてコメントなしで、事務的にノート追記だけすること
です。「今日は一つ忘れ物があったのね」などは、ただの事実確認であったとしても本人がどう受け取るかわかりません。次どうするかなどは本人が考えればいいので何も言わないのが吉です。
「今日何か忘れ物あった?」と聞いて、言われたものをそのまま何も言わずにチェックリストに記載して、「じゃ今日の分やろうか」という流れが理想です。
逆に忘れ物が一つもなかった場合も、「すごい!」「えらい!」みたいに大げさにほめるのもおすすめしません。
忘れ物ないのは当たり前のことなので😎
ただ、本人がうれしそうだったり褒めて欲しそうなのに無視しろといいたいわけではありません。そういう場合は「忘れ物なくてよかったね~」と一緒に喜べばいいです。
補助をするときの心構え
全体の補助期間は明言しない方がいい。
子供の作業に付き合うのには時間がかかります。基本的には本人が「もう補助いらない」と自主的に言い出すまで付き合うつもりでいてください。じっくり付き合う覚悟がないと、すぐできるようにならない子供に対してイライラすると思います。
補助する側には「これくらいは付き合おう」という期間があるかもしれませんが心の中に留めておきましょう。
「○○までは付き合うから、それまでに全部一人で出来るようにしよう」とその期限を指定するのやめておいた方が良いです。
期限を決められたところで、やみくもに頑張ってなんとかなるものではありませんし、出来ないものは出来ないので、プレッシャーになるだけでいいことはありません。
1週間に1作業ずつ試していくつもりで。
期限を明言しない方が良いと先ほど書きましたが、ずっと補助していくわけにもいきません。当然、タイミングを見て、少しずつ自分でやってもらう必要はあります。一度に全部は無理でも、段階的に自力でやって貰わないといつまで経っても一人で出来るようになりません。
補助の仕方は、週単位でやることを区切っています。一人でやる作業は週1で一つずつ増やすのを目安にしてください。一人でやってみて失敗して本人が「やっぱり補助してほしい」というなら、補助を1週間延長した後に、また一人でやるよう促す…というようにトライ&エラーを繰り返し、出来たら次の作業にすすみます。
もし、本人が「補助がいらない」と言い出したら、週が終わるのを待たずに次に進んでも大丈夫です。
本人に任せる場合は言い方に注意。
子どもであっても、いつまでも補助しているわけにはいきません。出来るようになったら段階的に自力でやって貰わないといつまで経っても一人でできなくなってしまいます。
ただ、自分でやるよう促すときの言い方は、
「ちょっと自分でやってみようか」くらいがいいです。
子供の作業に付き合うのには時間がかかります。一緒にやっていて、できるようになったなーと思ったら言いたくなるのですが、説明の最初に書いた通り、
「もう一人で出来るでしょ?」などの言い方はNGです。
「自分でやってもらう」という意味では同じ内容ですが言い方大事です。
理由は、
- 補助として付き合うのが、面倒だと思う気持ちが伝わる 。
- 「出来ない」と言わせない感がある。(無駄にプレッシャーを与える)
などです。
とにかく本人のペースが大事
補助付きでも危なげなくできていると、「できるんだから一人でやってほしい」と言いたくなると思いますが、補助の判断で、いきなり全部の作業を一人でやらせようとすると、逆効果になります。
習得不完全のまま、急に一人でやれと言われると、「二人でやる作業」を継続した作業と思えず、新しい別の「一人でやる作業」として認識した挙句、補助付きでやった経験が全部クリアされる子どももいます。
仔馬の頃の馬がそうでした👍
こういう子供の場合は、補助付きとはいえ、さっきまで出来ていたはずのこともできなくなります。
こうなると「一人でやるのが嫌だからわざと出来ないふりをしている」と思うかもしれませんが、本人は本気でやり方がわからなくなって、本気でパニくってます😅
作業ひとつずつ、確実に出来るようになってから次に進みましょう。
ただ、本人がすすんで「全部自分で出来る」というなら任せても大丈夫です。
最後に
子供の忘れ物をなんとかしたい親御さんのための補助の仕方を長々書いてきましたが、本当は
補助してくれる人がいないのが普通です。
成人した時に「補助してくれる人がいなかったから忘れ物癖が治らなかった!」というのは通用しないので、人のせいにしないで出来るだけ早めに自分でなんとかしましょう。この記事の「忘れ物対策」が参考になれば幸いです。
馬なみにポンコツだと子供でも大人でも苦労しますが、お互い頑張りましょう✋