
映画の撮影場所ではなさそうだけど、こんな雰囲気だったので。
~~~この記事には映画『黒牢城』のネタバレの感想があります~~~
7月18日は映画『黒牢城』を見に行きました。放映は1日1回になっていたので、観客は数人くらいかと思っていたのですが、自分も入れて10人以上いました。思ったより大分人数多かったです。上映中に席が後ろから蹴られたみたいに激しく揺れたのですが、真後ろには誰もいませんでした。トイレなどに移動中にぶつかったのかしらん🤔
この映画は天正6年(1578年)7月~天正7年(1579年)10月19日「有岡城の戦い」の話です。この話はちょっと前にNHKの大河ドラマ『豊臣兄弟!』の第23回「さらば半兵衛」と第24回「軍師官兵衛!」でも放映されたところだったので、映画も楽しみにしてました。
とりあず映画の内容を一言でいうと、謀反を起こして毛利の援軍を待っている間にいろいろ事件が起こり、
都度、荒木村重が黒田官兵衛がいる地下牢に相談に行く話
でした。
大河ドラマ『豊臣兄弟!』との比較
『豊臣兄弟!』は割とさらっとみていたので、申し訳ないのですが、記憶違いがあるかもしれません。あらかじめご了承ください😅
以下、敬体(ですます調)だと書きづらかったので、いつもの箇条書きとツッコミで使っている常体(だ・である調というよりタメ口調?)で書きます。
| 『豊臣兄弟!』 | 『黒牢城』 | |
|---|---|---|
| 視点 | 主に織田側 | ほぼ有岡城側 |
| 荒木村重 | 怖がりで自己中。とにかく信長におびえているし、死にたくないマン。投降したら許すと何度も言われるが信じられず、最後は他の者を見捨てて逃げた。なかなかにクズクズしかったw 演者:トータス松本 | 「人質殺さない」主義は頑なに主張していたけど、それ以外は家臣の心が離れないように結構気を使っていた。行動は基本「信長の逆張り」。 演者:本木雅弘 |
| 村重の謀反の理由 | 恵瓊に追い詰められた(ここだけちょっと気の毒だった)。信長怖すぎた。 | 「不明」って最初に書いてあったけど、官兵衛が「信長に対する反発(村重の信長逆張り行動の元もコレ)」みたいな感じで言ってた。 |
| 村重の妻 名前は違うけど同一人物らしい | 名前「だし」 しっかりもので、村重と一緒に生き残ろうと頑張ってたので、最期おいて行かれて処刑されるとか気の毒すぎた。 演者:山谷花純 | 名前「千代保」 事件の黒幕。信仰熱心で情緒不安定。昔、一向一揆で一人だけ生き残ったという過去があるらしい。 演者:吉高由里子 |
| 人質の扱い | 多分史実通り、黒田官兵衛は生かしておいたけど、特に人質を殺さない主義というわけではない。 | 人質は殺さない主義。 |
| 黒田官兵衛 | なんとなく参謀というより、考えの浅そうなお坊ちゃんタイプに見える。なので意気揚々と村重につかまりにいったことに関して違和感がなかったw 演者:倉悠貴 | 牢につながれた後も、いろいろ策を弄して有岡勢を地道に突き崩そうとする。村重に相談されてもわかりやすく教えてあげないところが、地味に仕返しっぽくて良い👍w 演者:菅田将暉 |
| 織田信長 | 不器用さんすぎるし、なんかずっとストレス多そうで気の毒だった。切れると怖いので村重が怖がるのもよくわかるけどw 演者:小栗旬 | 女達を処刑するシーンしか出てこなかったので、やばいヤツな印象しかない。 演者:坂東新悟 |
起こった事件というかあらすじ
最後にわかった事実等も混在。
安部自念殺害事件
事件の概要
荒木村重の家臣で、城を任せていた安部二右衛門が信長に寝返った。安部二右衛門の息子自念を人質に取っていたので、家臣たちは見せしめに殺せというが、村重は殺そうとしない。自害も防いで見張りを置いて軟禁していたが、わずかに開いた障子の隙間から背中を刺されて自念は死亡。傷跡から凶器は弓矢だとわかるが、凶器のはずの矢も現場にはなかった。
村重は人質を殺したくないけど、家臣たちは、もともと自念を殺した方がいいと思っていて、自念が死んだのを「天罰」で済まそうとするので、領主の村重自ら調書を取ったり調査することにw でも自分ではトリックも犯人もわからないので、地下牢に閉じ込めた黒田官兵衛に相談しに行く…
…て、なんでやねんw
無理やり捕らえられたうえ、幽閉されたせいで息子の命も危うくなってる相手に
よく相談しに行く気になったなww
官兵衛は調書を見たら、すぐに真相が分かったらしく、謎かけ風にヒントを教えてくれる(大分親切)。
何とかヒントの謎は解いて犯人を追い詰めたら割とあっさり自白する。割と重臣の人だった😲 普通に処刑するのは信長がやりそうだったので、戦で償わせることにする。その後、犯人は敵に突っ込んで戦死したと家臣が村重に報告していたので、「助かったラッキー♪」とか思わずにちゃんと償う気はあったんだとわかった。
なくなった凶器のトリックは、やっぱり弓矢で射たわけでなく、槍を2本つなげた先に矢を付けて刺殺したという大がかりなトリックだった。でも、あんだけ見張りがザルだったら、至近距離から直接矢を突き刺す方が簡単で手早くできた気がするよ…😅
- 自念、大分千代保に洗脳されてた。千代保的には救ってるつもりだったんだろうけど…。
- 自念の殺害現場に火鉢があったんだけど、火鉢棒がささってた気がするけど、そんなのがあると自殺できてしまうから見間違いかもしれない。TV放映とかあったら確かめたい。
- 建物の構造上、一目で角度的には櫓から矢を射るのは無理っぽい気がしたけど、地道に現場検証してた。
- この事件で殺された安部自念は実在の人物ではなく『黒牢城』のオリキャラ。父親のは実在の人物。
- 村重の家臣の池田知正(何故か「荒木久左衛門」とも呼ばれているらしい)には「自念」という名前の息子がいて、有岡城の戦いの後14歳で処刑されたらしい。
首入れ替え事件(大将首がどれだかわからない事件)
事件の概要
有岡城を攻めようとして陣をしいていた軍勢を奇襲で撃退する。首改めで論功行賞しようとしたが、誰の首がわからない。情報を集めさせた結果、
・その中に大将の大津伝十郎の首があること
・大津伝十郎のが若者であること
がわかった。若者の首は2つあって、功を争うグループがそれぞれ1つずつ挙げてきていた。どっちの手柄かわからないうえ、さらにややこしいことに片方が挙げた首が凶相の首と入れ替えられていて騒ぎになる。
またどうしたらいいかわからなくなったので、村重は再び官兵衛に相談に行く。
村重がいない間、牢番に痛めつけられた官兵衛は、牢番を上手く唆して、相談に来た村重を襲わせる。痛めつけた仕返しに言葉で操って返り討ちさせるとか、やり方と頭の良さがちょっとレクター博士@羊たちの沈黙っぽい。襲われて起こりながらも相談はする村重w ちょっと察しがよくなったみたいで、今回は割とすぐに、ふわっとしたヒントで真相にたどり着く。
結局、大津伝十郎は最初に村重が弓で射た兜を脱いでいた若者だったので、2つのグループのどっちの手柄でもなく、首も持って帰らなかった。
- 「凶相」首の入れ替えについては謎のままだったが、千代保が「天罰」の演出(=仏の存在証明)として、入れ替えさせていた。ホラー顔の入れ替えを実行させられた人がすごく気の毒…。
- 実は、戦況が悪くなったという知らせから家臣たちの目をそらすために、奇襲を行ったが、事件が大きくなって大分目はそらされたww
坊主殺害事件
事件の概要
戦況がよろしくないので、村重はこっそり明智光秀が欲しいものを送って信長にとりなしてもらおうとする。村重がものすごく大事にしていた茶壷を光秀が欲しがっているといわれて、無辺というお坊さんに密書と一緒に持っていってもらうように頼む。無辺を城からこっそり出すために護衛をつけて待機させていたが、その家で無辺が殺されていた。凄腕だったはずの護衛も殺されていて、そして壺もなくなった。密書は残っていたが中を読まれた痕跡があった。壺の行方も動機も方法もわからないので、やっぱり官兵衛に相談することに。
また官兵衛の謎々みたいなヒントで村重は真相を解明できた。寺男の証言から、無辺が殺されたのは護衛が殺された後だと思われていたが、実は無辺が先に殺されていた。無辺のふりをした犯人に油断した護衛も、無抵抗で殺されていた。無辺のふりをしやすい僧侶が犯人だった(見た目僧侶っぽくなかったけどw)。
村重は殺害動機はが「自分の裏切りに関する密書を無念が持っていると思ったから」的なことを言っていたと思うけど(うろ覚えで申し訳ない💦)、本人は動機は語ってなかった。それも含めて語ろうとしたところで撃ち殺されたのかもしれないけど😅
村重の大事な壺は無念のふりをするためだけに持って行っただけで、どうでもよかったらしく、犯人の家に放置されてたw
坊主殺害犯銃撃事件
事件の概要
無辺を殺した犯人は、密書の内容などを大声で暴露しようとしたところで銃撃され、さらに雷に打たれて死亡(どっちが死因かは不明)。雷に気を取られて、家臣たちは銃撃音に気づかず、発砲に気づいたのは村重と郡十右衛門だけだったが、発砲した犯人をこっそり捜しはじめる。十右衛門の調査で、発砲は城の屋根から行われ、城内に協力者がいることがわかる。そこで行き詰ったのでまた官兵衛に相談にいくことに。
官兵衛に相談した結果、事件の黒幕が妻の千代保であることに気づいた村重が千代保と対峙して、大分いっちゃった動機を聞くことになる。
- 「進めば極楽、退けば地獄」を否定したかった。「退いても極楽はある」と伝えたかった。
- 天罰はあると皆に信じさせたかった
というようなことを言っていたと思うけど、天罰の方はまだわかるけど、「退いても極楽」なメッセージはあまり感じられなかった。
結局、この人民のことを考えているといいつつ、
(進まずに)生き残った自分が地獄に行くのが怖くて、
「退いても極楽」を自分が信じたかっただけでは?
と思った。それはそれで可哀そうだとも思うんけど、「他人のため」みたいに理由を転嫁してるのはちょっと小ズルい気がして好感度が下がった。
生きることを是とするなら、何より村重を投降するように説得するべきだし、自念に対しても「死んだ方が救いになる」みたいな発想にはならなかったと思う。
その他感想
- 菅田将暉が大河では「竹中半兵衛」を、この映画では黒田官兵衛をやっててなんか面白かった。
- この映画の本木雅弘はいつもより老けた印象で、雰囲気が夏八木勲に似てた。
- 最初は官兵衛のヒントを理解するまで時間がかかっていたけど、後になるほど察しがよくなっていっていた。最後、聞いてすぐに官兵衛の策略に気づけたし。
- 村重の立場が危ういのことを本人にも観客にもわかるように官兵衛が説明してくれたw
- 大河ドラマ見たときは知らなかったけど、村重は家臣たちにとっては余所者だった…。
- 最後は官兵衛が村重に一人で毛利に援軍を求めに行くように説得していたが、村重は官兵衛の策であることをすぐに見破った。
- それなのに、やっぱり一人で城を出ていったわけだけど、ただ逃げたのか、本気で毛利を説得する気だったのかわからなかった。
