2022年5月28日(土)13:30~ 山元春挙の別邸「蘆花浅水荘」というところで行われた日本画ワークショップに参加させてもらいました。
滋賀県立美術館の学芸員の方と、景聴園の画家の皆さんから、山元春挙について、お話を伺ってから、日本画の画材を使ってのワークショップでした。全体的に、春挙について印象に残ったことは3つ。
- 春挙は水の表現にこだわりがある。めっちゃある。
- 春挙は向こうの景色の見える穴が空いた岩が好き
- 春挙は仏様関係を燃やす(絵を描く)。
春挙の作品については、絵の写真を見ながらのお話だったので、残念ながらブログでは伝えきれません。
気になる人は来月半ばまでやってる展覧会↓で、確認してください。
この後、馬も「生誕150年 山元春挙」展にも行ってきました。
イベントの参加経緯
今月はGW前から体調を崩したので、何も記事をUPできていなかったため、「何か滋賀県ネタないかなー」と思いつつ図書館にいったら、表面がキラキラしてる高そうな印刷物──滋賀県立美術館で開催中の「生誕150年 山元春挙」展(6/19迄)パンフレットが目に入りました。
このパンフレットをきっかけに、「山元春挙 は明治から昭和初期にかけて京都画壇で活躍した、滋賀県大津市出身の日本画家である」ということを、馬は初めて知りました。薄情な地元民で申し訳ない😅
ネット検索の末、滋賀県立美術館のサイトで見つけたのがこのイベントでした。抽選とのことでしたが、当たって良かったです。うれしー💓
蘆花浅水荘
会場となった 蘆花浅水荘 は、大正時代に春挙が別邸として建てた数寄屋建築で、滋賀県にある国宝・重要文化財(建築物)189件のうちの一つです(重要文化財)。現在のご当主は3代目で、春挙のお孫さんです。
街中にある緑いっぱいの日本家屋。今の季節は緑がきれいですね。
人工物と自然の組み合わせがすごく気持ち良くて、さすが芸術家の家だなと感じました。
庭もすごくこだわりを感じます。お金と人手があったらこういう家に住みたい。
外からだと純和風に見えましたが、中には西洋風のレトロな照明の洋風の部屋もありました。
撮影&ブログ掲載OKをいただいたので、ワークショップの会場の2階アトリエ内と、外観を遠慮なく撮影させてもらいました。
蘆花浅水荘めっちゃイイよ!⭐
補足情報
2022年5月30日現在、要予約で、拝観料500円。
駐車場や駐輪場はありません。徒歩数分のところに「なぎさ公園」の有料駐車場があります。
※2022年4月23日(土)~6月19日(日)期間中の土・日・祝日はご予約なしで拝観OK!
日本画の道具&他
ワークショップは蘆花浅水荘の2階のアトリエで開催されました。
部屋に入ったら、日本画の各道具が一人分ずつ、ばっちりセッティング済でした。ありがたや。
白のビニールシート
ワークシート会場のほぼ一面に敷いてあったのですが、うっかり筆を転がしたので、あって非常に助かりました😅
緑の岩絵具 青の岩絵具
緑の色の名前は緑青でしたが、青色の方は聞きそこないました💦
ネットで検索した結果、群青かなと思ってます。
どちらも、色の粉を少量のニカワでめっちゃ混ぜた後で、水を足して使います。
岩絵具は細かさが10段階分かれています。数字が大きいほど粒が細かくなり、最も細かい番号は白番です。音の感じだと100番なんだけど、「白寿」と同じ意味なら99番なんで、どっちなのか気になります。説明されていたのかもしれませんが、ここも聞きそこないました💦💦
胡粉※写真なし
白色の粉。他の色と違って、原材料が貝殻。主成分は炭酸カルシウム(石灰)。
大袋に入って売られているみたいなので、胡粉には粒の細かさ番号はないのかもしれません。
今回のワークショップでは使われませんでした。
濃い墨汁 空の皿
墨汁皿の下あった皿に、筆で少量の墨汁を移動させて、スプーンで水を加えて薄墨を作ります。
これで線を描いたり、濃淡をつけて塗ったりします。
皿に水を足すスプーン
筆と一緒においてある、プラスチックのスプーン。
岩絵の具や墨に水を足すのに使いました。
膠(ニカワ)
水みたいな液体 in 魚の醤油さし。岩絵具を紙に定着させるのに使われるとのことでした。
本来、固形状態のを溶かして液体にしないといけないのですが、今回は予めご準備いただいてました。
固形のニカワもちゃんと見せてもらったのですが、うっかり写真撮り損ないました💦
液体は透明なのに、固形だと茶色でした。
和紙(4枚)と見本(2枚)
なぞり描きできるように、別々の絵がうっすら印刷された和紙3枚と白紙の和紙1枚。
白紙の和紙は使いませんでした。
日本画を普通に描くときは絹や和紙を木枠に貼ってパネルにして描くそうです。
「西王母之図(後期は展示なし)」は絹に描かれているらしいのですが、デジタルデータをアップにしてもらったのを見たら、刺繍部分が本当に布に刺繍されているように見えました。
滋賀県立美術館 山元春挙展のパンフレット
図書館においてあった上等そうな展覧会のパンフレット。
山元春挙伝記マンガ©河野沙也子
滋賀県立美術館の山元春挙展でも配られてるそうです。
馬、日本画やってみた
最初に書いた通り、作業に入る前に、美術館の学芸員の方と、講師の方々から、春挙自身の話と、絵と蘆花浅水荘についてのお話ありました。
作業を始める前に画材の説明を受け、岩絵具の準備をしました。
馬はあまり上手に出来なくて緑色は粉が残ってしまいました。ニカワで混ぜるのが不十分とのことだったので、次の青色の絵具は念入りにやりました👍
そのあと、墨汁を水で薄めて薄墨を作りました。
墨の濃さは皆さんいろいろでしたが、馬は失敗しそうだったので、めちゃくちゃ薄く作りました。
これで描く準備ができたので、用意してもらっていた和紙を使って作業を始めます。
描き方のお手本をその場でやって見せてもらい、その通りにやっているつもりなのですが、思うようにいかないので、なかなか作業が進みません。(そもそも絵具を混ぜる最初のところで、すでにつまずいている馬)
馬は作業が遅いので、全部完成しませんでしたが、今回のワークショップの目的は”日本画体験” とのことなので、目的はクリアです。一応描き終わった1枚だけ下の方にUPしておきます😋未完成のものも続きの作業をしたり、修正してからこっそりUPできればいいなーと思ってます。
日本画の画材は今回生まれて初めて触りました😊
いろいろ失敗もしましたが、初の日本画体験は楽しかったです。
その他
芥子園画伝
「春挙は伝統技法の勉強もちゃんとしつつ、独自の画法を模索していった」という話の時でてきた中国・清の頃刊行された絵の描き方の本です。書名で検索かけてみたら、見れるサイトがあったのでリンクしときます。
参考)国立国会図書館デジタルコレクション 芥子園画伝リスト
景聴園
春挙が教鞭をとっていた京都市立芸術大学(旧京都市立美術工芸学校)を卒業された方々の日本画グループ。今回のワークショップでお世話になった講師の方4人が所属されています。全体的に”春挙先輩マジぱねぇっす!”感が伝わるお話で面白かったです。(ありがとうございました)
滋賀県立美術館
旧 滋賀県立近代美術館。昨年、6月に今の名前でリニューアルオープンしました。
今回のイベントには学芸員さんを含めて2、3人のスタッフの方がこられてました。
そのうちのおひとりに馬の写真も撮ってもらいました。(ありがとうございました)
申込時と抽選について連絡いただいた際に、馬のメアドの設定でトラブルがあったり、当日原付を止められるところについて聞いたり、数日にわたり、ご面倒をおかけしてしまいましたが、親切にご対応いただいて大変ありがたかったです。(だいぶテンパってた馬)